診療ノート|塩筑医師会

#01 最近の骨粗鬆症の治療について

【天祐堂松林医院 松林 茂之】

先生方の日常の診療で、専門以外の有益な情報を提供できればと思い、広報委員会で塩筑医師会だよりに診療ノートという新しい企画を考えました。
文献や難解な専門知識を論じるのではなく、普段診療されて感じたこと、ちょっとしたトピックス 自身で心掛けていることを綴っていただければと考えています。
初回ですので広報委員会を代表し、掲載したいと思います。

私が新米の整形外科医になった頃、骨粗鬆症の治療はビタミンD剤とカルシウム剤、それとエルカトニンの皮下注しか選択肢がありませんでした。
一時、服用が複雑な(2週間服用し、10~12週休薬。これを繰り返す)ビスホスホネート製剤(エチロドネート)が発売されましたが、ほとんどの患者さんは、10~12週後受診せず普及しませんでした。
こんな時代がしばらく続き、骨折で入院する高齢者の方は後を絶たず、骨粗鬆症の治療に変化がなかったのですが、毎日服用するビスホスホネート製剤が各社から発売されると骨粗鬆症による骨折の患者さんは減少し、これを契機にさまざまな骨粗鬆症薬が世に出回り 現在、ビスホスホネート製剤も1週間に1錠・4週間に1錠と服薬間隔に変化をつけ ビタミンK2・女性ホルモン薬・SERM・副甲状腺ホルモン薬・テリパラチド等作用機序の違う薬も発売され、治療する医師側も適切な薬を選択する必要があります。(骨粗鬆症の予防と治療のガイドラインを参照していただけると幸いです。)
また、最近の論文を散見すると、骨形成を促進し、かつ骨吸収の抑制も増加させる成分が確認された論文もあり今後、骨粗鬆症の治療が劇的に変化する可能性が考えられます。選択肢がなかった昔と比べ、今では患者さんの状況・適応を考え、薬の選択できる喜びに浸りながら毎日の診療をしています。

天祐堂松林医院 松林 茂之

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